2013年3月15日金曜日

なかなかうまくならなくて…

ドラムを始めてしばらくの方で、上達スピードが遅いのではとお悩みの方は多いのではないでしょうか?

特に、年齢が20代以上でドラムを始めた場合、手と足をその場で全て制御しようとしつつ、実際には制御出来ていない事を客観視してしまうため、もどかしい思いでドラムと向き合う時期があるようです。
対して小学生〜10代で始めた子達は、いい意味で客観視などせず、手足が多少コントロールできなくても、がむしゃらに、夢中になって楽しくドラムと向き合えている事が多いです。で、いつの間にか出来る技術が増えている。

経験からお話すると、ドラムは

「練習で手と足の使い方を体に染み込ませ、ライブではさほど意識せずに自由にコントロールがきく状態に持っていく」

ものだと考えています。ライブの現場では、自分のドラミングに向かう意識を出来るだけ少なくして、共演者のプレイと客席の反応にほとんどの意識を向けるべきだからです。

練習とは、今まで出した事のない命令を手足に初めて伝え、その命令回路をどんどん関連付けていく作業です。新しく身につけようとする技術はいきなり出来るものではありません。老いも若きも平等に、出した事のない命令を出す経験を繰り返し、出来ない技術を一つ一つ出来るようにしていくしかないと私は考えます。

上達スピードに関して言えば、もちろん個人差があるのが前提の話ですが、
・出来ない事を全部いっぺんに出来るようになろうとする
・自分が具体的に何が「出来ない」のか把握できていないまま、ただ漠然と、うまくならない事にネガティブになる
そういう精神状態の時は残念ながら伸び悩み、なかなか上達しません。

裏打ちが苦手なら裏打ちを練習する、二連打が苦手なら二連打の練習する。自分の好きな音楽を聴く、ドラマーを聴く。やってみたい事を出来なくても真似してみる。ドラムと向き合うのは、本来実にシンプルな事のはずです。以前お話した通り、肉体的に見れば車の運転のようなもの。基本的には誰でもドラムは上達します。

あとは、ネガティブな精神状態から脱出するだけです。「やらなきゃいけない」ではなく全部が「やりたい」になれれば理想的です。出来ない事に向き合うのは大事ですが、出来るようになった事にはきちんと満足するのも必要な事です。ドラムを始めたいと思った時期、ドラムが楽しかった時期の自分を思い出し、出来ない事は一つ一つ出来るようになればいいだけだと考え、あせらずマイペースに、常に楽しくドラムに向き合う事が、実は上達のスピードを速めます。

0 件のコメント:

コメントを投稿